債務整理に関する記事(コラム)

破産手続における自由財産の拡張②-判断要素・問題となる場面

弁護士の櫻田です。 前回に引き続き,自由財産の拡張に関する記事です。 今回は,自由財産の拡張の可否を判断するにあたって考慮される事情や,問題となる場面についてご説明します。 自由財産の拡張の判断要素 自由財産の拡張の可否は,次のような事情を総合的に考慮した上で判断されることになります。 破産者の生活の状況 破産者の年齢,職業,世帯構成,本人や家族の病気等の有無・程度などが判断要素となります。 例えば,破産者が高齢で就業の見込みがないこと,破産者やその家族が病気で障害を抱えていること等の事情があれば,拡張が認められやすい方向に...

破産手続における自由財産の拡張①-意義・基準・手続

弁護士の櫻田です。 自己破産をすると,所有している多くの財産は処分・換価されて,債権者に配当されることになります。 ただし,すべての財産が処分・換価されるわけではなく,一定の基準の下,自己破産をしても手元に残せる財産があります。これを「自由財産」といいます。 自由財産としては,破産法で,99万円までの現金及び差押禁止財産(日常の家財道具など)が規定されていますが,これら以外にも,例外的に,自由財産として拡張が認められることがあります。 そこで,今回は,自由財産の拡張について,その意義,拡張の基準,手続などについて説明します。 自由...

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